今回は10月の株主優待銘柄で総合利回り4%超の萩原工業の現況について確認したいと思います。萩原工業は主に合成樹脂製品を扱っており、ブルーシートや建築現場を囲うネットなどを製造、また、シート状の巻物をカットするスリッター等の機械製品も扱っています。数少ない10月の株主優待銘柄でもあります。
基本情報
銘柄:萩原工業(7856)
株価:1,057(22/10/7)
予想配当利回り:3.41%
予想PER:16.6倍
実績PBR:0.58倍
時価総額:157億円
自己資本比率:72.2%(22年4月)
実績ROE:6.6%
予想配当利回りは3.41%。予想PERは16.6倍、過去実績からは高めの水準です。今期は2回の下方修正を実施しておりEPSの低下の影響があると思います。自己資本比率は高く72.2%と財務が良好です。
株主優待内容
権利確定月:10月末
保有株式数:100株以上
優待内容:保有株式数、年数に応じて、オリジナルカタログから1,000円~6,000円相当の優待品を贈呈。寄付も選択可能
保有株式数 | 3年未満 | 3年以上 |
---|---|---|
100株以上 | 1,000円相当 | 2,000円相当 |
1,000株以上 | 3,000円相当 | 6,000円相当 |
100株保有時の優待利回りは、0.95%(3年未満)。
2022年10月の優待内容
業績
22年10月期3Q 決算内容(実績)
- 3Q実績は増収、各利益は大幅減益。海外向けのコンクリート補強繊維等が好調で全体は増収となるも、原材料価格、電力費、海上運賃等が高騰、円安による輸入コスト上昇、製品価格転嫁遅れの影響で減益。また、中国連結子会社が公共事業の土地収用対象となったことから、解散を決定、特別損失発生。
22年10月期通期予想
- 通期予想は今年2回下方修正を実施しており、増収見込みですが、各利益は大幅減益見込み。
決算 | 22年10月期3Q実績 | 22年10月期通期予想 |
---|---|---|
売上高 | 220.7億円(6.4%) | 297億円(7.2%) |
営業利益 | 10.1億円(△48.6%) | 14.3億円(△36.6%) |
経常利益 | 12.3億円(△40.8%) | 17.4億円(△26.7%) |
純利益 | 5.8億円(△58.4%) | 9.2億円(△43.2%) |
配当
配当実績と予想は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 配当性向% | |
---|---|---|
18年10月期 | 32円 | 24.6% |
19年10月期 | 34円 | 24.4% |
20年10月期 | 36円 | 27.5% |
21年10月期 | 36円 | 32.2% |
22年10月期(予想) | 36円 | 56.5% |
配当金は増配傾向でしたが、直近はEPSが低下したこともあり、維持にとどまっています。今期は前期同額の36円を予想していますが、EPSが低下したこともあり、配当性向は50%を超える見込みです。
配当利回りは3.41%。
株価推移
1年チャートを見ると、昨年から下落は続いていましたが、今年の3月頃からは横ばいとなり、レンジ相場となっています。
【萩原工業 1チャート】

5年チャートを見ると、現在の株価は安値付近となっています。業績悪化でEPSが直近低下している影響はありそうです。
【萩原工業 5チャート】

※TradingView提供のチャート
まとめ
100株保有時の優待利回りは0.95%、予想配当利回りは3.41%、総合利回りは4.36%。自己資本比率は72.2%と高く、財務が良好な会社です。業績については、原価、電力費、運賃上昇等の影響を受け、利益を圧迫して、減益予想となっています。今後は価格転嫁がどこまで受け入れられるかがポイントになりそうです。
- このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
- 2022年10月7日時点の情報です。配当、株主優待情報等は更新される可能性があります。