2020年にIPOで再上場した雪国まいたけの株主優待、業績、配当、株価推移と
同業ホクトとの決算や各種指標について比較をしてみました。
基本情報
銘柄:雪国まいたけ(1375)
株価:1,196(21/12/30)
予想配当利回り:3.51%
予想PER:10.42倍
実績PBR:4.95倍
株主優待情報
権利確定月:3月末
保有株式数:100株以上、6ヶ月以上継続保有
内容
自社商品3セットの中から1つ選択(※金額不明のため、優待利回りの記載はないです)
業績
2022年3月期2Q決算は減収、減益となっています。
主力のまいたけを含め、エリンギ、ブナシメジすべて前年比で減収となりました。
営業利益は25.5億円、前年比22.2%減ですが2Qのみで見た場合は、
前期と同水準となっています。また、会社発表によると上期営業利益は当初計画を
上回る水準です。
前期の巣ごもり需要の反動や原油価格上昇によるコスト増の影響があります。
通期予想は微増収、減益見込みとなっています。
この会社は営業利益率が10%を超えており、予想ROEが43.6%と高収益の企業ですが、
株価は冴えない状況が続いています。
22年3月期2Q実績 | 前年比% | |
---|---|---|
売上高 | 205.0億円 | △9.5 |
営業利益 | 25.5億円 | △22.2 |
税引前利益 | 23.4億円 | △22.4 |
純利益 | 15.2億円 | △22.6 |
22年3月通期予想 | 前年比% | |
---|---|---|
売上高 | 515.5億円 | +0.3 |
営業利益 | 74.3億円 | △5.0 |
税引前利益 | 69.8億円 | △2.0 |
純利益 | 45.8億円 | △3.4 |
配当
直近の配当実績と予想は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 配当性向(%) | |
---|---|---|
21年3月期 | 42 | 35.3 |
22年3月期(予想) | 42 | 36.6 |
配当方針は連結配当性向30%を目標に安定的な配当を継続するとしています。
実績は少ないものの前期、今期予想ともに配当性向は30%以上です。
現在株価で予想配当利回りは3.51%、株価が下落した影響もあり、高い数値です。
株価推移
雪国まいたけは2020年9月に再上場し、そのときの公募価格は2,200円、
初値は2,100円とスタートからつまづく形となりました。
その後、下落トレンドは続き、直近で少し戻しましたが、
現在株価で公募価格から約46%減となりました。
なかなか手を出しにくい銘柄ですが、上昇トレンドに入り、下げ止まりを確認できれば、
PERも10倍を少し超える程度で割りやすい水準で、買付候補になるかもしれません。
株価の評価は厳しいですが、同業のホクトと比較しても営業利益率が高く、ROEも40%超えです。
※TradingView提供のチャート
同業ホクトとの比較
22年3月期2Q実績で同業のホクトと比較しました。
ホクトは雪国まいたけの1.5倍の売上がありますが、営業利益、税引前利益、純利利益すべて、
赤字となっています。2Qまでは雪国まいたけの方がよい決算でした。
雪国まいたけ 22年3月期2Q実績 | 前年比% | ホクト 22年3月期2Q実績 | 前年比% | |
---|---|---|---|---|
売上高 | 205.0億円 | △9.5 | 315.0億円 | – |
営業利益 | 25.5億円 | △22.2 | △9.1億円 | – |
税引前利益 | 23.4億円 | △22.4 | △7.3億円 | – |
純利益 | 15.2億円 | △22.6 | △6.1億円 | – |
22年3月期の通期予想を比較すると、ホクトは営業利益で51億円を
予想していますが、雪国まいたけは74億円とホクトを上回る予想です。
2社ともに、通期は減益予想ですが、営業利益、最終利益も雪国まいたけの方が
よい予想でした。
雪国まいたけ 22年3月期通期予想 | 前年比% | ホクト 22年3月期通期予想 | 前年比% | |
---|---|---|---|---|
売上高 | 515.5億円 | +0.3 | 748.0億円 | – |
営業利益 | 74.3億円 | △5.0 | 51.0億円 | △15.2 |
税引前利益 | 69.8億円 | △2.0 | 52.4億円 | △19.7 |
純利益 | 45.8億円 | △3.4 | 33.0億円 | △18.3 |
2社の各種指標を確認します。
時価総額はホクトの方が評価されていますが、PERはホクト18.21倍に対して、
雪国まいたけは10.42倍と割安です。
雪国まいたけのPBRはホクトの4倍以上あり、純資産倍率で割高とも言えますが、
一方で雪国まいたけは小さい株主資本で多くの収益を上げており、
結果としてROEがホクトより非常に高くなっています。
ROE8%の数値を参考にすることがありますが、雪国まいたけは、
国内でもトップクラスの高ROEを出している企業の一つです。
予想配当利回りはどちらも3%を超えており、高配当ですね。
どちらも保有していない銘柄ですが、どちらかほしいかと言えば、
現在の株価であれば、雪国まいたけかなと思いました。
雪国まいたけ | ホクト | |
---|---|---|
時価総額 | 477億円 | 636億円 |
株価(21/12/30) | 1,196 | 1,908 |
予想PER | 10.42倍 | 18.21倍 |
実績PBR | 4.95倍 | 1.16倍 |
予想ROE | 43.6% | 5.8% |
予想配当利回り | 3.51% | 3.14% |
まとめ
雪国まいたけは半年以上、100株保有すると株主優待で自社商品が贈呈されます。
現在保有していない人は22年3月期の優待の権利取得はできません。
個人的な感覚ですが、決算や各種指標を見ると売られ過ぎの感じがあります。
一方で下げトレンドから上昇トレンドに移行しないと手を出しにくいかなと思いました。
同業のホクトと比較すると、現在株価であれば、高ROE企業である雪国まいたけの方が、
魅力を感じました。
※2021.12.30時点の情報です。
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。
株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。