前回、株主優待の取得条件で継続保有期間を設定し、初年度は条件緩和したホッカンホールディングスの記事を書きましたが、今回は同様の条件を設定したプロクレアホールディングスについて確認したいと思います。プロクレアは22年4月に青森銀行とみちのく銀行が経営統合し発足した持株会社です。経営統合直後に株主優待新設を発表しましたが、内容的には統合前の青森銀行に近い内容となっています。条件として1年以上の継続保有が設定されてますが、23年3月基準日の優待については、半年以上と緩和されています。
基本情報
銘柄:プロクレアホールディングス(7384)
株価:2,107(22/8/12)
配当利回り:2.37%
時価総額:603億円
今期予想利益は多額ののれん特益があり、予想PERは参考にならないため、記載していません。配当予想は出しており、利回りは2.37%となっています。
株主優待内容
権利確定月:3月末
保有株式数:100株以上(1年以上継続保有)
※2023年3月基準日とする株主優待は半年以上継続保有
優待内容:青森県を中心とした地元特産品等を掲載したカタログより選択
保有株式数 | 株主優待 |
---|---|
100株以上 | 3,000円相当 |
1,000株以上 | 6,000円相当 |
100株保有時の優待利回りは1.42%。100株の投資金額は現在株価で210,700円 。
業績
23年3月期1Q 決算内容(実績)
- 経常利益は39.5億円、通期に対する進捗率は58%と高いです。
23年3月期通期予想
- 通期予想の経常利益は68億円ですが、22年3月期(前期)の経常利益は、青森銀行55.1億円、みちのく銀行27.3億円、合計82.4億円の数値からは減益予想となります。
- 純利益はのれん特益464億円があるため、大きい数値となっています。
決算 | 23年3月期1Q実績 | 23年3月期通期予想 |
---|---|---|
経常収益 | 240.7億円(ー) | 非開示 |
経常利益 | 39.5億円(ー) | 68.0億円(ー) |
純利益 | 505.2億円(ー) | 490.0億円(ー) |
配当
配当実績と予想は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 配当性向% | |
---|---|---|
19年3月期(青森銀行) | 60円 | 37.8% |
20年3月期(青森銀行) | 55円 | 75.8% |
21年3月期(青森銀行) | 50円 | 45.0% |
22年3月期(青森銀行) | 50円 | 28.3% |
23年3月期(予想) | 50円 | 2.9% |
青森銀行の過去実績では50円~60円の配当金となっていますが、若干減配傾向になっているのが気になります。新会社の配当政策は安定的な配当を継続することを基本方針としています。
今期は50円を予定し、配当利回りは2.37%です。
株価推移
新会社のスタートは22年4月からのため、チャートの期間は短いです。新会社上場直後の株価は弱く推移しましたが、4/19に安値1718を付けてから、上昇基調となっています。
【プロクレアHD 日足ラインチャート】
※TradingView提供のチャート
まとめ
100株保有時の優待利回りは1.42%、配当利回りは2.37%、総合利回りは3.79%です。株主優待に1年以上の継続保有期間が設定されましたが、2023年3月末基準日の株主優待については、半年以上の継続保有となり、条件は緩和されています。
経営統合時、中期経営計画を発表しましたが、2024年度に合併新銀行の設立予定となっており、それまではシステムや店舗の統合費用が大きく、ネットシナジーがプラスになるのは2025年度からとなっています。業績面では長期的に見守る必要がある銘柄かもしれません。
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
※2022年8月12日時点の情報です。配当、株主優待情報等は更新される可能性がありますので、投資を検討される場合はご自身でも事前に確認をお願いいたします。