今回は2019年から下げトレンドが続いている株主優待銘柄の日本製紙について確認したいと思います。株価は2019年4月2日に2,364円を付けた後、下落が続き、現在株価は半分以下になってしまいましたが、今年の5月頃から横ばいの状況となっています。
基本情報
銘柄:日本製紙 (3863)
株価:968(22/7/15)
配当利回り:ー
予想PER:ー
実績PBR:0.26倍
株主優待内容
年に1回自社製品が贈呈されます。日用品でありがたい内容です。
権利確定月:3月末
保有株式数:100株以上
優待内容:自社グループの家庭用品詰め合わせ
業績
22年3月期は原燃料価格高騰により、営業利益は減益となっています。23年3月期通期予想は現時点で合理的に算出することが困難なことから未定としています。国内の企業物価指数は直近で9%を超える一方で消費者物価指数は2.1%(生鮮食品を除く)と乖離がある状態で企業は厳しい経営環境となっています。そのようななか、日本製紙は4月からティッシュペーパー等の家庭向けを10%以上値上げ、8月から印刷・情報用紙を15%以上値上げすることを発表しています。今期からの値上げが業績にどの程度反映されてくるかが注目です。
決算 | 22年3月期通期実績 | 23年3月期通期予想 |
---|---|---|
売上高 | 1兆450億円(3.7%) | 非開示 |
営業利益 | 120億円(△37.1%) | 非開示 |
経常利益 | 144億円(18.0%) | 非開示 |
純利益 | 19.9億円(△37.7%) | 非開示 |
配当
配当実績と予想は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 配当性向% | |
---|---|---|
19年3月期 | 30 | – |
20年3月期 | 40 | 32.5% |
21年3月期 | 40 | 144% |
22年3月期 | 40 | 232% |
23年3月期(予想) | 未定 |
直近の2年間は厳しい決算状況でも40円を出しているため、配当性向は100%を超えています。今期は今のところ業績予想も出していないこともあり、配当も未定となっています。前期実績ベースで配当利回りを算出すると、4.1%です。
8/5追記:23年3月期の業績見通しをうけて、今期未定としていた配当金が無配予想となりました。
株価推移
5年チャートを見ると、2019年4月につけた高値2,364から下落は続き、現在株価968となり、約60%下落しています。一方で6ケ月チャートでは今年の5月頃から横ばいとなっており、少しずつ下値を切り上げている状況も見えます。今後は23年3月期の1Qの決算で値上げの効果がどの程度利益を押し上げるのか、そうでないのかがポイントになると思います。
【日本製紙 5年チャート】
【日本製紙 6ケ月チャート】
※TradingView提供のチャート
まとめ
株主優待は100株保有すると、ティッシュ、トイレットペーパーなどの自社製品が贈呈されます。配当は今期未定ですが、前期実績ベースでは4.1%となります。株価は下げトレンドで厳しい状況ですが、直近では横ばいとなっており、底値を固めつつあります。今後進める値上げがどの程度業績に影響を与えるかがポイントになりそうです。
8/5追記:23年3月期の業績見通しをうけて、今期未定としていた配当金が無配予想となりました。
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
※2022年7月15日時点の情報です。配当、株主優待情報等は更新される可能性がありますので、投資を検討される場合はご自身で事前に確認をお願いいたします。