株主優待をグルメギフトとして贈呈する会社は多いですが、年に2回実施しているところは限られてきます。今回は100株保有で3,000円相当のグルメギフトを年に2回(8月末、2月末)実施しているカネ美食品の現況について確認したいと思います。カネ美食品は総菜や弁当を製造し、ファミマやユニー系のスーパー等に販売している会社です。
基本情報
銘柄:カネ美食品(2669)
株価:2,770(22/7/26)
配当利回り:1.01%
予想PER:19.85倍
実績PBR:1.08倍
時価総額:277億円
自己資本比率:77.0%(22年2月期)
PERは割安というわけではないですが、自己資本比率は77%と高く、有利子負債0の会社です。
株主優待内容
権利確定月:8月末、2月末
保有株式数:100株以上
優待内容:セレクトグルメ配達便を年に2回贈呈。保有株式に応じて内容は異なります。
保有株式数 | セレクトグルメ |
---|---|
100株以上 | 3,000円相当 |
300株以上 | 5,000円相当 |
1,000株以上 | 10,000円相当 |
8種類の商品から選択、22年2月末基準日の優待(100株の場合)は
- 氷温熟成 煮魚焼き魚ギフトセット6切
- 有明海産焼海苔
- 道場六三郎監修豚角煮セット
- ひととえ凍らせて食べるアイスデザート
- 手延素麺揖保乃糸5種の麺の食べ比べ
- ラ・ロシェル坂井宏行監修フレンチシェフの深みビーフカレー
- カゴメ すこやかフルーツギフト
- 和牛ビーフコロッケ&和牛ミンチカツ
100株保有時の優待利回りは2.17%。
業績
23年2月期1Q 決算内容
- 前年比で増収、各利益も大幅増益
- テナント事業は人流回復もあり好調、売上+2.9%、セグメント利益+36.7%
- 主な売上先がファミマの外販事業は売上高+6.8%、セグメント利益は前期赤字から黒字転換
23年2月期通期予想
- 通期で売上高は増収、各利益は増益見込み
決算 | 23年月2期1Q実績 | 23年2月期通期予想 |
---|---|---|
売上高 | 198.0億円(4.7%) | 806億円(3.8%) |
営業利益 | 6.45億円(167%) | 22.5億円(15.8%) |
経常利益 | 6.51億円(153%) | 22.8億円(10.1%) |
純利益 | 4.29億円(219%) | 13.5億円(2.2%) |
配当
配当実績と予想は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 配当性向% | |
---|---|---|
19年2月期 | 60円 | ー |
20年2月期 | 65円 | 49.1 |
21年2月期 | 7円 | 33.1 |
22年2月期 | 17円 | 12.4 |
23年2月期(予想) | 28円 | 20.0 |
2021年2月期に大幅減配実施後、現状は過去の配当実績まで回復していません。2011年3月期~2020年2月期の配当は50円~65円実施しており、業績が回復すれば、配当は戻ってくる可能性はありそうです。今期は28円を予定しており、配当利回りは1.01%です。
株価推移
2020年以降のチャートを見ると、コロナショック後に回復して、20年8月に3,290を付けた後は、下値を切り下げながら、株価は下げてきました。22年3月に直近安値2,581を付けてからは株価は上昇基調にあります。
この銘柄はやや出来高が少なく流動性が低いのが気になります。
【カネ美食品 2020年以降 日足ラインチャート】
※TradingView提供のチャート
まとめ
100株保有時の優待利回りは2.17%、配当利回りは1.01%、総合利回りは3.18%です。直近、業績は回復傾向が見られますが、その継続性と配当が過去実績程度に戻ってくるか注目されます。
現在パンパシによる公開買付が実施されていますが、カネ美食品の一番の顧客であるファミリーマートが株式を手放すことによる買付が主な目的となっています。株式売却後もカネ美食品とファミリーマートの事業提携は継続されるようです。予定通り公開買付が終了すると、パンパシの保有分はこれまで保有分とあわせて最大39%程度となり、上場は維持される見込みです。
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
※2022年7月26日時点の情報です。配当、株主優待情報等は更新される可能性がありますので、投資を検討される場合はご自身で事前に確認をお願いいたします。