22/1/6日経平均は800円を超える暴落がありましたが、幸いなことに
高配当のバリュー銘柄はダメージが少なかったと思います。
本日は5%を超える高配当銘柄を確認していきます。
※今回、紹介する銘柄を推奨するわけではございません。
株式投資はリスクがあり、突然の業績悪化、企業不祥事、市場全体の暴落などの
可能性がありますので、投資は自己責任でお願いいたします。
以下条件をクリアした銘柄からピックアップしてみました。
・配当利回り5%以上
・直近5年(今期予想含む)で営業利益、経常利益、純利益で赤字決算でないこと
・直近5年(今期予想含む)で配当維持又は増配 (記念配当など特殊要因除く)
・時価総額1,000億円以上
※今回選択した銘柄には株主優待制度はありませんでした。
4銘柄のうち2つは西松建設、ソフトバンクです。
西松建設
西松建設は準大手ゼネコンで、最近の話題では、アクティビスト登場で大規模な自社株買いを
実施した企業です。
【基本情報】
銘柄:西松建設(1820)
株価:3,705(22/1/6)
予想配当利回り:5.96%
予想PER:14.17倍
実績PBR:0.97倍
時価総額:2,060億円
配当利回りはほとんど6%と高配当です。
予想PER、PBRに割高感はない水準となっています。
【業績】
今期予想を含む直近5年では、営業利益、経常利益、純利益すべて赤字はありません。
コロナ禍の21年3月期は営業利益、経常利益が減益となりましたが、いずれも200億円以上の
利益を出し、堅実な結果でした。今期は純利益は下がる見込みですが、売上、営業利益、経常利益は
ほぼ前期と同等を予想しています。
【配当】
配当金は19年3月期から105円が3期連続で続いていましたが、今期22年3月期は大幅増配して、
221円を予想しています。増配となった要因はアクティビスト登場や中期経営計画2023、
発行株式1/4の自社株買いなどによります。
中期経営計画2023における株主還元方針は次の通りです。
・連結配当性向:継続的に70%以上
・自己株式の取得:2021年度から2023年度の3年間で200億円以上(既に実施済み)
今期を含め、3年間は配当性向70%以上となりますが、中期終了後に配当金が下がる
可能性はあります。ただ、株主還元の姿勢が急に下がるのは考えにくいので、
ある程度の配当金は期待できるのかなと推定してます。
【株価推移】
約2年のチャートを見ると2021年に入ってから上昇トレンドに入り、中期経営計画を
発表した21年5月に大きく上昇しました。9月~10月にかけて、3,626円で543億円の自社株買い
を実施し、アクティビストから買い取ったと言われています。
株価が安くなるタイミングがあれば、ほしい銘柄の一つです。
※TradingView提供のチャート
ソフトバンク
ソフトバンクは携帯事業、ヤフー、LINE、ZOZO、アスクル、ペイペイなど有力な事業を
多く持っています。ソフトバンクグループが議決権40%を保有しています。
【基本情報】
銘柄:ソフトバンク(9434)
株価:1,467(22/1/6)
予想配当利回り:5.86%
予想PER:13.77倍
実績PBR:4.19倍
時価総額:7兆227億円
配当利回りは5%後半で高配当です。
PERに割高感はないです、PBRは高めですが、予想ROEは30%程度あり、高収益企業です。
【業績】
売上は増加傾向が続いており、一方、営業利益はやや頭打ちの状況となっていますが、
9000億円後半の利益を出しています。純利益は約5000億円です。
有力な企業を多く持ち、堅実に利益をだしていることがわかります。
【配当】
ソフトバンクは2018年12月に上場しているため、年間配当の記載できる年から
グラフにしました。85円からスタートし、前期、今期は86円となっていますが、
配当性向は80%を超えます。
配当方針は2021年3月期~2023年3月期において、総還元性向85%を目安に
安定的、継続的に配当を実施し、機動的な自社株買いも検討するとしています。
利益の多くを配当に回しているため、配当利回りが高くなっています。
【株価推移】
ソフトバンクのIPOは公募価格1500円でしたが、残念ながら、その水準を上回っている期間は
今のところ少ないです。時価総額が大きいバリュー株ということもあり、株価の値動きは
小さく推移しています。大きなキャピタルゲインは期待できないものの、配当利回りが高いので、
インカムゲインが期待できる銘柄です。
※TradingView提供のチャート
まとめ
予想配当利回り(22/1/6株価)
西松建設:5.96%
ソフトバンク: 5.86%
相場全体大きく下げたときなどに覚えておきたい銘柄と考えています。