昨日に続き、5%を超える高配当銘柄について、確認していきます。
高配当銘柄はコロナショック後の2020年はグロース銘柄に資金が流れたこともあり
パフォーマンスがよくなかったですが、2021年から見直されてきました。
また、昨日の日経平均大幅安にも、あまり連動せず、強い印象でした。
前回、高配当銘柄として西松建設、ソフトバンクを書きましたが、
本日は、日本郵政、三井住友FGの業績、配当政策、株価推移について確認します。
※今回、紹介する銘柄を推奨するわけではございません。
株式投資はリスクがあり、突然の業績悪化、企業不祥事、市場全体の暴落などの
可能性がありますので、投資は自己責任でお願いいたします。
以下条件をクリアした銘柄からピックアップしてます。
・配当利回り5%以上
・直近5年(今期予想含む)で営業利益、経常利益、純利益で赤字決算でないこと
・直近5年(今期予想含む)で配当維持又は増配 (記念配当など特殊要因除く)
・時価総額1,000億円以上
※今回選択した銘柄には株主優待制度はありませんでした。
日本郵政
日本郵政は日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命をグループに保有しており、
最近の話題としては、2021年10月に政府の第三次売出により、約10億株が放出されました。
【基本情報】
銘柄:日本郵政(6178)
株価:967.6(22/1/7)
予想配当利回り:5.17%
予想PER:7.82倍
実績PBR:0.27倍
時価総額:3兆6458億円
配当利回りは高く、PER、PBRは割安な水準です。
昨年も市場に多くの株が放出されたことで、急上昇は見込みにくく、
インガムゲインを狙う銘柄と思います。
【業績】
今期予想を含む直近5年(18年3月期~)では、経常利益、純利益すべて赤字はないです。
(ただし,17年3月期は豪トール社の減損損失4000億円により、純損失です)
経常収益は減少傾向ですが、経常利益は8千億円~9千億円を維持しています。また、今期の
純利益は増益見通しとなっています。
【配当】
配当金は18年3月期は記念配当+7円(あわせて57円)がありますが、
それを除くと50円を継続しています。
前期から中間配当をやめて、期末配当のみとなっています。
配当性向は40%~50%程度で、無理をした配当ではないと思います。
配当方針は、JPビジョン2025(2026年3月期)まで年間配当50円を目安に
安定的な配当を目指すとしています。増配はおそらく見込めませんが、
安定的な配当は期待できそうです。
【株価推移】
約2年のチャートを見ると、コロナショック後、しばらく株価は戻りませんでしたが、
2021年に入ってから、上昇トレンドに入り、一時1,100円程度まで行きました。
その後、下降気味となり、政府の保有株式放出もあり、安く推移していました。
今年に入ってから他のバリュー株とともに、見直されて上昇しています。
全体的に見ると値動きの少ない銘柄のため、インカムゲイン狙いの銘柄と思います。
ちなみに、IPO時の公募価格1,400円はなかなか回復できない状態が続いています。
※TradingView提供のチャート
三井住友フィナンシャルグループ
三井住友フィナンシャルグループは3大メガバンクの一角で、傘下に三井住友銀行、
SMBC日興証券、プロミスなどがあります。信託銀行系の三井住友トラストホールディングスは
別会社となります。
【基本情報】
銘柄:三井住友フィナンシャルグループ(8316)
株価:4,150(22/1/7)
予想配当利回り:5.06%
予想PER:8.49倍
実績PBR:0.46倍
時価総額:5兆7036億円
配当利回りは5%超で、3大メガバンクの中では、若干みずほより
劣りますが、三井住友は累進配当政策を実施しているところが特徴です。
【業績】
経常収益は21年3月期から落ちていますが、業務純益は1兆超えを連続で達成しています。
また、今期業務純益、経常利益、純利益は前期比増が見込まれます。
金融緩和政策により厳しい時代が続いていますが、しっかりと利益を出しています。
最近では、米国の長期金利上昇により、株価も見直されはじめています。
【配当】
株主還元方針としては、機動的な自己株取得、配当は累進的(減配しない)として、
配当性向は2022年度までに40%を目指すとしています。
実績からは30%~50%程度となっており、累進配当も方針どおり継続中です。
また、21年11月に今期配当予想を200円⇒210円に上方修正しました。
【株価推移】
約2年チャートを見ると、コロナショックで2,500円程度まで下落しましたが、現在株価は
ほぼコロナショック前の水準まで戻しています。次の目標は21年3月につけた高値を
超えてこれるかが注目されます。
※TradingView提供のチャート
まとめ
予想配当利回り(22/1/7株価)
日本郵政:5.17%
三井住友フィナンシャルグループ: 5.06%