上場する大手リースは株主還元に積極的で連続増配を続ける企業も多く、配当狙いの投資家の注目度も高いと思います。今回は現在の配当利回り、業績進捗、株価推移等を確認します。
配当利回り
大手リースの配当利回りは3.0%~4.9%となっており、4%超は、
オリックス4.0%、三菱HCキャピタル4.9%、みずほリース4.0%です。
配当性向は東京センチュリーが87%と高く、それ以外は40%以下となっています。
オリックス、三菱HCキャピタルが40%、
芙蓉総合リース、みずほリース、NECキャピタルは20%台、リコーリース31%と
余裕のある数値です。各社とも配当予想の変更は今のところありません。
23年3月期 通期業績見通し
23年3月期通期の予想純利益については、オリックスは非開示でしたが、上期決算発表時に2500億円の予想を出してきました。そのほかは当初見通しから変更はありません。
上期実績は東京センチュリーのみ純損失62.7億円と赤字になりました。経常利益の通期予想に対する進捗率は56%とまずまずの数値ですが、上期にロシア向け航空機(8機)の減損470億円を計上した影響で赤字となりました。
他の6社の通期に対する進捗率は49%~68%となっており、悪くない数値となっています。
PER、時価総額
PERは東京センチュリーが29.5倍と高い数値ですが、
オリックス10.2倍、その他は10倍未満で低い数値となっています。
時価総額は圧倒的にオリックスが大きく約2.7兆円の規模で、
三菱HCキャピタル以下は1兆円未満となっています。
自社株買い
今期の自社株買い実施はオリックスとNECキャピタルの2社となります。
オリックスは500億円のうち、22年10月末時点で387億円を実施済みです。
年初来株価推移
年初を起点として、7社の株価推移を比較しました。
全体的に横ばいの傾向で大きな動きはない印象です。
22年11月21日時点で年初からプラスになっているのは、
三菱HC+9%、芙蓉総合+7%、NECキャピタル+3%、みずほリース+2%
マイナスになっているのは、
リコーリース-8%、オリックス-10%、東京センチュリー-15%
となっていました。
※TradingView提供のチャート
最後に
大手リースは連続増配を記録している銘柄も多く株主還元に積極的なので注目しています。
上期が終了した時点では、通期業績見通しや配当の修正はありませんでしたが、
全般的に進捗は悪くない印象でした。
また、三菱HCキャピタル以外は株主優待も実施しており(オリックスは優待廃止予定)、
優待銘柄としても注目されます。
ちなみに、この中で保有銘柄はオリックス、三菱HCキャピタルです。
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
※情報はできるだけ正確に確認しているつもりですが、保証するものではございません。