大規模自社株買い ENEOSの過去の自社株買いと株価反応について

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ENEOSホールディングス(5020)が22/5/13 13時に大規模な自社株買いを発表し、株価が急騰して引けました。その規模は上限 3億株(300百万株)、1,000億円で株式総数(自己株式除く)に対する割合は9.3%です。期間は22年5月16日~22年12月30日の7ヶ月半となります。

今回は過去に実施た自社株買いの規模とその時の株価反応について確認したいと思います。

2019年5月 計画(上限) 100百万株、500億円 

2019年5月13 日中に500億円を上限とする自社株買いの発表をしました。発表後株価は上昇し、終値536円 前日比∔13.4円(+2.6%)で引けました。

自社株買いは毎月実施され、8月には170億円超実行され、最終的には予定より早く9月4日に終了しました。計画に対して、株数で100%、金額ベースで97.8%の進捗で終了しました。一方で株価は下げトレンドであったこともあり、自社株買い終了時の株価は-15.2%となりました。株価が大きく下がった8月に一番多くの自社株買いが実施されていました。

【自社株買い期間のチャート】

※Trading View提供のチャート 【日足 2019年5月13日~9月4日】

また、自社株買い期間の株価推移をTOPIXと比較しました。この期間、ENEOS(青ライン)はTOPIXに対してアンダーパフォームしていました。

※Trading View提供のチャート 【日足 2019年5月13日~9月4日】

2019年2月 計画(上限) 60百万株、300億円 

2019年2月8 日中に300億円を上限とする自社株買いの発表をしました。しかし、終値は 557.5円 前日比-7円(-1.2%)で安くなって引けました。

自社株買いは、2月、3月に100億円超実行され、当初予定期間より早く4月4日には、上限金額に到達し、終了しました。進捗は株数で92.8%、金額ベースで100%でした。一方で株価は下げトレンドであったこともあり、自社株買い終了時の株価は-4.7%となりました。

※Trading View提供のチャート 【日足 2019年2月8日~2019年4月4日】

また、自社株買い期間の株価推移をTOPIXと比較しました。ENEOS(青ライン)はTOPIXに対してアンダーパフォームしました。

※Trading View提供のチャート 【日足 2019年2月8日~2019年4月4日】

2018年4月 計画(上限) 60百万株、300億円 

2018年3月28日引け後に300億円を上限とする自社株買いの発表をしました。翌日3月29日は若干上昇、終値は 637.6円 前日比+4.4円(+0.7%)で引けました。

自社株買いはコンスタントに実施され、ほぼ予定期間で終了しました。進捗は株数で68.2%、金額ベースで100%でした。株価は上昇トレンドであったこともあり、自社株買い終了時の株価は+31.6%となりました。

※Trading View提供のチャート 【日足 2018年3月28日~2018年9月20日】

また、自社株買い期間の株価推移をTOPIXと比較しました。ENEOS(青ライン)はTOPIXに対してアウトパフォームしました。

※Trading View提供のチャート 【日足 2018年3月28日~2018年9月20日】

過去3回の自社株買いの結果

  • 過去3回とも上限株数又は金額まで自社株買いを実施
  • 自社株買い期間中の株価上昇は1勝、2敗。業績や株価のトレンドの影響があると思います。

今回の自社株買いについて

ENEOSの過去3回の自社株買いでは、上限株数又は上限金額まで実施しており、またキャッシュも豊富ですから、今回も100%実施してきそうです。

上限 3億株(300百万株)、1,000億円で株式総数(自己株式除く)に対する割合は9.3%となっていますが、取得株数が上限に到達するには、平均買値は333円となります。一方で現在の株価は497.2(22年5月13日)ですから、上限に到達するときは金額ベースになりそうです。例えば、平均買値が500円ですと、2億株で上限の1,000億円になるので、その場合の自社株買いの株式数は6.2%です。この数値でも非常に大きく、前回の2倍の金額のため、今後の株価推移は注目です。

※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。

株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。

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