決算出揃う 大手ビール3社(アサヒ,キリン,サッポロ)を比較【21年12月期】

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12月決算である大手ビール3社のアサヒ、キリン、サッポロの決算がでそろいました。通期実績、今期予想、配当、株価推移等を確認していきます。

基本情報

大手ビール3社の指標を確認すると、

配当利回りはキリン>アサヒ>サッポロ、時価総額はアサヒ>キリン>サッポロとなっています。PERはキリンが比較的割安、PBRは比較的サッポロが割安。

アサヒGHDキリンHDサッポロHD
コード250225032501
株価5,2192,003.52,424
予想配当(22年)1116542
予想配当利回り2.13%3.24%1.73%
予想PER18.0514.5937.76
実績PBR1.511.871.16
時価総額2兆6461億円1兆8312億円1910億円
※22/2/17株価から算出

株主優待情報

権利確定月:12月末

保有株式数に応じて、株主優待としてビール等が贈呈されます。

100株、1,000株を見ると、各社横並びとなっています。

ただし、サッポロのみ長期保有制度を設けています。

株主優待内容

アサヒGHDキリンHDサッポロHD
100株以上1,000円相当 1,000円相当 1,000円相当
*3年以上1,500円相当
200株以上 2,000円相当
*3年以上3,000円相当
500株以上 2,000円相当
1,000株以上 3,000円相当 3,000円相当 3,000円相当
*3年以上4,500円相当

優待利回り

100株保有時の優待利回りはキリンが一番高いですが、3年以上長期保有するとサッポロが上回ります。

アサヒGHD:0.19%

キリンHD:0.50%

サッポロHD:0.41%(3年以上0.83%)

業績(21年12月期)

21年12月期通期決算では、アサヒ、サッポロは増収、増益を確保、キリンは減収、事業利益は増益となりましたが、当期利益は減益となりました。

【アサヒ】事業利益では国内酒類は減益ですが、海外が大幅増益、飲料、食品も増益となりました。

【キリン】事業利益は前年比増益を確保したものの、ミャンマー事業の減損損失466億円を計上したことで、当期利益は減益となりました。ミャンマー事業は撤退の方針を発表し、残存資産の回収ができなかった場合、更に損失計上される可能性があります。

【サッポロ】事業利益は酒類事業は増益、食品事業は黒字転換、不動産事業は減益でしたが、全体としては、増益となりました。

今期予想では、各社増収、事業利益も増益予想となっています。一方、当期利益はアサヒ、サッポロは減益予想でキリンは増益予想となっています。

21年12月期実績  アサヒGHDキリンHDサッポロHD
売上高2兆2361億円(+10.3)1兆8216億円(△1.5)4372億円(+0.6)
事業利益2179億円(+29.9)1654億円(+2.0)81億円(+91.1)
当期利益1535億円(+65.4)598億円(△16.9)123億円(-)

      

22年12月期通期予想 アサヒGHD キリンHD サッポロHD
売上高2兆4500億円(+9.6) 1兆9500億円(+7.1)4787億円(+9.5)
事業利益2400億円(+10.1)1660億円(+0.3)100億円(+22.8)
当期利益1465億円(△4.6)1145億円(+91.5)50億円(△59.5)

配当

直近の配当実績と予想は以下のとおりです。

アサヒGHDキリンHDサッポロHD
17年12月期 75円(28.6%)46円(30.5%) 40円(28.4%)
18年12月期 99円(30.1%)51円(30.5%) 42円(38.4%)
19年12月期 100円(32.2%)64円(94.1%) 42円(75.1%)
20年12月期 106円(53.9%)65円(76.0%) 42円(ー)
21年12月期109円(37.2%)65円(52.6%) 42円(27.3%)
22年12月期(予想)111円(38.4%)65円(47.3%)42円(65.4%)
配当方針配当性向35%程度
*将来40%目指す
配当性向40%以上安定配当
配当利回り *22/2/17株価で計算2.13%3.24%1.73%

アサヒGは今期も増配予想で、連続増配続いており、利回りは2.13%。 配当性向は将来的には40%を目指しています。

キリンの配当は頭打ちですが、利回りは一番高く3.24%。

サッポロは配当性向高いですが、42円を今期も維持して、1.73%。

株価推移

2021年初めの株価を起点に上下何パーセント動いたかチャートで表します。22/2/17時点の株価で確認すると、サッポロ+27.4%、アサヒ+24.4%ですが、キリンは-15.6%と株価が低迷しています。キリンは長らく下落トレンドだったため、回復できていない状況です。ただ、最近は横ばいで決算発表後に上昇し、2000円台を回復しました。業績が回復し、ミャンマー問題が解決すると面白そうです。

TradingView提供のチャート

まとめ

利回りでは、株価低迷の影響もあって、キリンHDが一番高い数値となっています。アサヒは株価が上昇したことで利回りは低いですが、業績面や株主還元方針から今後の増配が期待されます。サッポロは安定した配当を重視していますが、更なる増配は現時点では見えてこない状況です。

アサヒGHDキリンHDサッポロHD
100株保有時優待利回り0.19%0.50%0.41%(0.83%)
配当利回り2.13%3.24%1.73%
総合利回り2.32%3.74%2.14%

※2022.2.17時点の情報です。

※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。

株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。

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