ビール会社はなぜか12月決算の会社が多く、アサヒ、キリン、サッポロがそれぞれ株主優待制度を
もうけています、株主優待、業績、配当など比較してみます。
基本情報
ビール大手の指標を確認すると、
配当利回り キリン>アサヒ>サッポロ となっており、キリンは株価が低迷であることも
要因としてありますが、一番高配当です。
割安指標のPER、PBRは キリン>アサヒ>サッポロ 3社に大きな差はないですが、
サッポロが一番低くなっています。
アサヒGHD | キリンHD | サッポロHD | |
---|---|---|---|
コード | 2502 | 2503 | 2501 |
株価 | 4,575 | 1,896.5 | 2,269 |
予想配当利回り | 2.38% | 3.43% | 1.85% |
予想PER | 15.61 | 18.28 | 14.73 |
実績PBR | 1.39 | 1.83 | 1.06 |
株主優待情報
権利確定月:12月末
保有株式数に応じて、株主優待としてビール等が贈呈されます。
100株、1,000株を見ると、各社横並びとなっています。
ただし、サッポロのみ長期保有制度を設けています。
株主優待内容
アサヒGHD | キリンHD | サッポロHD | |
---|---|---|---|
100株以上 | 1,000円相当 | 1,000円相当 | 1,000円相当 *3年以上1,500円相当 |
200株以上 | – | – | 2,000円相当 *3年以上3,000円相当 |
500株以上 | 2,000円相当 | – | – |
1,000株以上 | 3,000円相当 | 3,000円相当 | 3,000円相当 *3年以上4,500円相当 |
優待利回り
100株保有時の優待利回りは
アサヒGHD:0.22%
キリンHD:0.53%
サッポロHD:0.44%(3年以上0.66%)
業績
21年12月期3Q決算では明暗が分かれており、アサヒはコロナの影響で国内酒類が落ち込んだものの、
海外事業が好調で増収、増益を確保しました。
キリンはビールやミャンマー関連の影響をうけて、減収、減益決算となりました。
サッポロは酒類事業は前期より悪化してますが、食品飲料事業の赤字が改善したこと、
不動産事業が好調で黒字転換となりました。
通期の決算予想は3社とも増収、増益予想となっていますが、なかでもアサヒが好調です。
21年12月期3Q決算 | アサヒGHD | キリンHD | サッポロHD |
---|---|---|---|
売上高 | 1兆6203億円(+10.1) | 1兆3265億円(△2.4) | 3091億円(△2.0) |
事業利益 | 1543億円(+22.5) | 1180億円(△9.4) | 15億円(+31.7) |
営業利益 | 1723億円(+52.3) | 785億円(△24.8) | 239億円(-) |
税引前利益 | 1648億円(+155.9) | 1003億円(△12.9) | 239億円(-) |
純利益 | 1246億円(+63.7) | 516億円(△28.0) | 157億円(-) |
21年12月期通期予想 | アサヒGHD | キリンHD | サッポロHD |
---|---|---|---|
売上高 | 2兆2460億円(+10.8) | 1兆8700億円(+1.1) | 4472億円(+2.9) |
事業利益 | 2140億円(+27.5) | 1700億円(+4.9) | 67億円(+57.2) |
純利益 | 1485億円(+60.0) | 865億円(+20.2) | 120億円(-) |
配当
直近の配当実績と予想は以下のとおりです。
アサヒGHD | キリンHD | サッポロHD | |
---|---|---|---|
17年12月期 | 75円(28.6%) | 46円(30.5%) | 40円(28.4%) |
18年12月期 | 99円(30.1%) | 51円(30.5%) | 42円(38.4%) |
19年12月期 | 100円(32.2%) | 64円(94.1%) | 42円(75.1%) |
20年12月期 | 106円(53.9%) | 65円(76.0%) | 42円(ー) |
21年12月期(予想) | 109円(37.2%) | 65円(52.6%) | 42円(27.3%) |
配当方針 | 配当性向35%程度 | 配当性向40%以上 | 安定配当 |
配当利回り *21/12/23株価で計算 | 2.38% | 3.43% | 1.85% |
アサヒGは増配を続けており、今後も期待を持たせる内容で、利回りは2.38%。
キリンは増配傾向であったもの、業績が低迷し、配当も頭打ちの状況で、利回りは3.43%と高いです。
サッポロは明確に配当性向を示していないですが、業績悪化時も安定して42円を出しています。
まとめ
利回りをまとめると、100株保有時の総合利回りはキリン>アサヒ>サッポロとなりました。
キリンの総合利回りが高い理由としては、株価が低迷している影響がありますが、
今後業績が回復してくれば、面白い銘柄です。
アサヒは業績面の安定感があり、増配を継続しており、時価総額で一番評価されている銘柄です。
サッポロは前期赤字から今期は黒字転換見込みとなっています。利回りは3社の中では見劣りします。
アサヒGHD | キリンHD | サッポロHD | |
---|---|---|---|
100株保有時優待利回り | 0.22% | 0.53% | 0.44%(0.66%) |
配当利回り | 2.38% | 3.43% | 1.85% |
総合利回り | 2.60% | 3.96% | 2.29%(2.51%) |
※2021.12.23時点の情報です。
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。
株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。