今回は22年8月期の業績予想を上方修正し、過去最高益の見込みを発表した進和について、現況を確認したいと思います。進和は8月の株主優待銘柄で、主に自動車メーカー向けに溶接装置や接合材料を扱っている商社兼メーカーです。
基本情報
銘柄:進和(7607)
株価:2,297(22/7/27)
配当利回り:3.22%
予想PER:8.08倍
実績PBR:0.88倍
時価総額:331億円
自己資本比率:54.6%(22年2月)
PER、PBRともに割安な水準です。自己資本比率が54.6%と高く、有利子負債も24百万円(22年2月)と非常に少ないです。
株主優待内容
権利確定月:8月末
保有株式数:100株以上
優待内容:保有株式数に応じてお米ギフト券、お米を贈呈
保有株式数 | 優待内容 |
---|---|
100株以上 | お米ギフト券(1kg相当2枚) |
1,000株以上 | コシヒカリ5kg |
100株保有時の優待利回りは0.38%。(お米ギフト券2枚を880円として算出)
業績
22年8月期3Q 決算内容(実績)
- 前年比で大幅の増収、増益
- 主力の国内セグメント:前年比で売上+13.8%、セグメント利益+41.8%
- 米国、東南アジア、中国すべて増収、増益と好調
22年8月期通期予想
- 通期で売上高は増収、増益見込み。7月11日に上方修正を発表し、過去最高益を見込む
- 日系自動車メーカー向けのプロジェクトが順調、超精密塗布装置の売り上げが伸長したことにより通期予想を修正
決算 | 22年8月期3Q実績 | 22年8月期通期予想 修正前 | 22年8月期通期予想 修正後 |
---|---|---|---|
売上高 | 552.1億円(25.5%) | 670億円(9.5%) | 710億円(16.1%) |
営業利益 | 45.4億円(60.9%) | 43.0億円(7.4%) | 54.0億円(34.9%) |
経常利益 | 47.2億円(63.0%) | 44.0億円(6.3%) | 56.0億円(35.2%) |
純利益 | 31.9億円(65.5%) | 30.0億円(8.4%) | 38.0億円(37.3%) |
配当
配当実績と予想は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 配当性向% | |
---|---|---|
18年8月期 | 72円 | 29.2% |
19年8月期 | 74円 | 29.8% |
20年8月期 | 76円 | 30.6% |
21年8月期 | 72円 | 34.7% |
22年8月期(予想) | 74円 | 26.0% |
18年8月期以降の実績では72円~76円の配当金を出しており、配当性向は30%程度となっています。今期は74円を予定しており、配当利回りは3.22%です。上方修正発表時に配当修正はなかったですが、配当性向からすると上振れ期待したくなる内容です。
株価推移
2020年以降のチャートを見ると、現在の株価はコロナショック直前の水準まで回復しています。今年に入ってから22年3月に1,747円を付けた後、安値を切り上げながら、上昇傾向となっています。当面は2,500円付近を突破できるかが注目です。
【進和 2020年以降 日足ラインチャート】
※TradingView提供のチャート
まとめ
100株保有時の優待利回りは0.38%、配当利回りは3.22%、総合利回りは3.60%です。自動車業界は半導体不足や部品調達の遅れによる生産調整の影響が懸念されるなか、進和は今期、過去最高益を見込んでいます。PER、PBR的には割高感はないかと思いますが、来期以降の業績予想がどうなるかがポイントになりそうです。
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
※2022年7月27日時点の情報です。配当、株主優待情報等は更新される可能性がありますので、投資を検討される場合はご自身で事前に確認をお願いいたします。