昨日に続き4%を超える高配当銘柄について確認していきます。(後編)
以下条件をクリアした銘柄から選別し、ピックアップしてます。
・配当利回り4%以上
・直近5年(今期予想含む)で営業利益、経常利益、純利益で赤字決算でないこと
・直近5年(今期予想含む)で配当維持又は増配 (記念配当など特殊要因除く)
・時価総額1,000億円以上
※今回選択した銘柄には株主優待制度はありませんでした。
※今回、紹介する銘柄を推奨するわけではございません。
株式投資はリスクがあり、突然の業績悪化、企業不祥事、市場全体の暴落などの
可能性がありますので、投資は自己責任でお願いいたします。
昨日は三菱HCキャピタルとMS&ADインシュアランスGHDを紹介しましたが、
本日は宇部興産、三菱UFJフィナンシャルグループです。
宇部興産
【基本情報】
銘柄:宇部興産(4208)
株価:2,083(22/1/7)
予想配当利回り:4.32%
予想PER:10.63倍
実績PBR:0.58倍
時価総額:2,212億円
PER、PBRは割安な水準です。
【業績】
売上、営業利益、経常利益、純利益は21年3月期まで減少傾向でしたが、
今期の売上は前期比同等、営業利益、経常利益は前期比で増益見込みです。
純利益は前期より下がる見込みで、2Qまでの純利益の進捗率は約49%です。
成長性はやや疑問符がありますが、厳しい市場環境で利益を出しています。
【配当】
配当方針は業績に対応して配当を行うことを基本としており、今期を最終年度とする
中期経営計画では、連結総還元性向(自己株式取得含む)30%以上、DOE2.5%以上です。
20年3月期からの実績は配当性向40%を超えており、積極的に株主還元を実施しています。
ただし、配当増額は20年3月期でとまり、そこから横ばいです。
現在株価で配当利回りは4.32%。
【株価推移】
約2年のチャートを見ると、コロナショック後に下落した株価は、21年3月頃には
コロナショック前の水準を上回るところまで回復しました。
その後、下降トレンドとなり、21年12月初旬に直近安値1,884をつけたあと、
持ち直して上昇傾向となりました。このトレンドが維持できるかがポイントになりそうです。
※TradingView提供のチャート
三菱UFJフィナンシャルグループ
三菱UFJフィナンシャルグループは3大メガバンクの一角で民間金融の最大手です。
【基本情報】
銘柄: 三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)
株価:685.8(22/1/7)
予想配当利回り:4.08%
予想PER:8.36倍
実績PBR:0.49倍
時価総額:9兆1088億円
PER、PBRは割安水準です。
【業績】
経常収益は20年3月期がピークで、21年3月期に下がり、今期も同等見込みです。
今期2Qの経常収益実績は△5.8%でした。一方で今期の業務純益、経常利益は
20年、21年に比べて回復を見込み、純利益は18年3月期をうわまわる目標で、
前期に比べ大幅に増益する予想です。
今期純利益の2Qまでの進捗率は74%と高いです。
【配当】
配当方針は安定的・持続的な増加を基本方針とし、2023年度までに配当性向40%へ
累進的な引き上げをめざすとしています。今期は増配予想で配当性向は34%見込みですが、
累進的な引き上げを目指すとしているため、来期以降も期待できそうです。
また、自己株式取得も機動的に実施するとしています。
【株価推移】
約2年チャートを見ると、コロナショックで大きく下落した後、2020年は回復が遅く、
横ばいでしたが、2021年に入ってから上昇し、既にコロナ前の水準以上まで上がっています。
現在の株価は直近高値だった21年9月とほぼ同じ位置まで来ており、ここで戻されるか、
上抜けできるかが注目されます。この水準を超えてくると面白そうです。
※TradingView提供のチャート
まとめ
予想配当利回り(22/1/7株価)
宇部興産 : 4.32%
三菱UFJフィナンシャル・グループ : 4.08%