今回は9月の株主優待銘柄で、配当利回りが3%超、優待とあわせた総合利回りが5%超の銘柄 WOWOWについて現況を確認したいと思います。WOWOWは民間の衛星放送会社で、映画、ドラマ、スポーツ、音楽等のコンテンツを有料で提供しています。QUOカード又WOWOW視聴の株主優待制度を設けていますが、2022年9月末基準日より1年以上の継続保有条件が適用となります。
基本情報
銘柄:WOWOW(4839)
株価:1,338(22/9/9)
予想配当利回り:3.74%
予想PER:24.0倍
実績PBR:0.58倍
時価総額:386億円
自己資本比率:67.2%(22年3月)
実績ROE:6.6%
予想配当利回りは3.74%、予想PERは24倍で過去実績よりも高めです。自己資本比率は67.2%と高く、有利子負債は0の会社です。時価総額386億円ですが、利益剰余金が585億円もあります。実績ROEはやや低く6.6%。
株主優待内容
権利確定月:9月末
保有株式数:100株以上(1年以上継続保有必要)
優待内容:WOWOW視聴又はQUOカードのいずれかを選択
- WOWOW視聴 3ケ月無料(3年以上継続保有の場合、+1ケ月無料で合計4ケ月無料)
- QUOカード 2,000円分
100株保有時の優待利回りは1.49%。 (QUOカードで算出)
業績
23年3月期1Q 決算内容(実績)
- 1Qは減収も、各利益は前年の赤字から黒字転換。
- 累計正味加入件数は前年の約282万人から約260万人に減少(△7.8%)し、減収となったものの、前年より番組費が減少したことにより、セグメント利益は赤字から黒字に転換(前年はサッカー等大型スポーツコンテンツの戦略的投下を実施)。
23年3月期通期予想
- 通期は減収、大幅減益を見込む。
決算 | 23年3月期1Q実績 | 23年3月期通期予想 |
---|---|---|
売上高 | 193.3億円(△3.2%) | 765億円(△4.0%) |
営業利益 | 12.9億円(ー) | 23.0億円(△56.3%) |
経常利益 | 11.1億円(ー) | 25.0億円(△53.3%) |
純利益 | 7.7億円(ー) | 16.0億円(△62.3%) |
現在は多くの動画配信サービスがあることもあり、累計正味加入件数推移は厳しい状況にあるようです。過去5年の推移を見ると19年3月をピークに減少傾向となっています。自分はこれまでWOWOWを契約したことないですが、HPによると、月額2530円(税込み)かかるようです。動画配信のサブスクは競争が激しいので、加入件数推移がどうなるかが今後の業績に直接きいてきます。
決算期末 | 累計正味加入件数(約) |
---|---|
18年3月 | 287万 |
19年3月 | 290万 |
20年3月 | 285万 |
21年3月 | 279万 |
22年3月 | 268万 |
配当
配当実績と予想は以下のとおりです。
年間配当金(円) | 配当性向% | |
---|---|---|
19年3月期 | 80円 | 41.7% |
20年3月期 | 80円 | 42.6% |
21年3月期 | 80円 | 73.5% |
22年3月期 | 60円 | 39.0% |
23年3月期(予想) | 50円 | 89.6% |
配当方針は業績、財務体質強化、中長期事業戦略などを総合的に勘案して、継続的に安定的な配当を目指すとしています。直近は減配傾向となっており、不安点が残ります。
今期は50円(3月期末一括)を予定しており、配当利回りは3.74%。
株価推移
1年チャートを見ると、下落トレンドとなっており、最近はやや鈍化傾向になっていますが、まだ反転の兆しは見えない状況です。
【WOWOW 1年チャート】
【WOWOW 約20年チャート】
約20年の長期チャートでは、リーマンショック後、低迷していた株価はアベノミクス相場にのって、一時4000円付近までいきました。その後は長期間の下落トレンドに入り、現在の株価に至ります。
※TradingView提供のチャート
まとめ
100株保有時(1年以上継続保有必要)の優待利回りは1.49%、配当利回りは3.74%、総合利回り5.23%です。100株保有時の投資額は現在の株価で約13.4万円です。株価が下落したことで総合利回りが5%を超えてきました。財務体質は良好な会社で自己資本比率は67.2%(22年3月)となっています。
株価は割安感がでてきましたが、加入者数の動向や株価のトレンドがどうなるかがポイントになると思います。
- このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
- 2022年9月9日時点の情報です。配当、株主優待情報等は更新される可能性がありますので、投資を検討される場合はご自身でも事前に確認をお願いいたします。