愛知県を地盤にする第2地銀の愛知銀行と中京銀行が経営統合し、22年10月3日に共同持株会社として「あいちフィナンシャルグループ」の上場が予定されています。2行とも株主優待制度を設けており、配当金については、愛知銀行は前期実績ベースでは配当利回り5%超となっており、高配当な優待銘柄として知られていました。経営統合後、優待や配当等の株主還元政策について発表されると思いますが、これまで2行はどんな還元を実施していたか確認したいと思います。ちなみに、今回の経営統合で株式移転比率は愛知銀行3.33、中京銀行1となっており、愛知銀行100株保有の株主は共同持株会社では333株となります。中京銀行株主の株式保有数の変化はありません。
株主優待
2行の前期までの株主優待制度を確認しました。それぞれ、株主優遇の定期預金がありますが、今回はカタログギフトに注目して比較しました。
愛知銀行 | 中京銀行 | |
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権利確定月 | 3月末 | 3月末 |
保有株式数 | 100株以上 (1年以上継続保有) | 300株以上 (1年以上継続保有) |
優待内容 | 3,000円相当の カタログギフト | 3,000円相当の カタログギフト |
権利確定月はいずれも3月末、優待内容は中身は違いますが、金額は同等の3,000円相当です。
違いは保有株式数で、愛知銀行100株以上、中京銀行は300株以上、どちらも1年以上の継続保有が必要です。
経営統合前に愛知銀行100株保有していた場合、共同持株会社では333株になります。また、中京銀行300株保有していた株主は変わらず300株となります。
既存株主にとって、不利益にならないように設定するのであれば、300株以上の保有条件になるのかな?と思ってしまいます。
配当金
過去の配当実績や配当方針について確認したいと思います。
愛知銀行 年間配当金(配当性向) | 中京銀行 年間配当金(配当性向) | |
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19年3月期 | 100円(23.2%) | 40円(24.9%) |
20年3月期 | 100円(36.7%) | 40円(37.5%) |
21年3月期 | 120円(30.2%) | 40円(37.2%) |
22年3月期 | 310円(30.5%) | 55円(32.1%) |
23年3月期(予想) | 上期 150円 下期 未定 | 上期 141円(特別配当) 下期 未定 |
配当方針 | 年100円を下限 配当金と自社株買い合計 総還元性向30%目途 | 安定的・継続的な 配当を維持 |
配当方針は中京銀行の場合、安定的継続的としており、具体的な数値はなかったのですが、過去実績の配当性向は30%前後です。
愛知銀行の場合は、明確にしており、下限100円、総還元性向30%としています。22年3月期の配当は利益が膨らんだことから、21年3月期の2.5倍程度になりました。
経営統合後の下期の配当は今のところ未定ですが、新会社が発足した後は、株主還元方針が示されるのではと期待しています。現在、どちらも保有していませんが、還元方針が出たら、投資するかどうかを検討したいと思っています。