今回は景気の影響を受けにくい業種で医薬品の銘柄について、配当利回りの高いものを確認したいと思います。
配当利回りランキング(医薬品)
業種が医薬品に分類される銘柄は74銘柄ありますが、そのなかでも予想配当利回りが高い会社を6社ピックアップしました。
予想配当利回りを順番に並べると、ミズホメディー6.1%、武田薬品工業5.1%、和研製薬4.0%、富士製薬工業3.5%、キッセイ薬品工業3.4%、サワイグループ3.3%となっています。ミズホメディーはウイルス検査薬が急拡大し、業績が上向いたため配当性向は30%にもかかわらず予想配当利回りが6.1%と高くなっています。
配当性向を見ると、非常に高いのは武田薬品工業で96%となっています。その他は30%~47%となっており、無理のない水準です。武田薬品工業はリーマンショック時の2009年3月期から180円配当を継続しており、途中配当性向が100%を超える場面や赤字になることもありましたが、180円を堅持して現在に至ります。
※ミズホメディーは22年12月期、富士製薬工業は22年9月期の予想配当
※株価は2022年6月17日の数値
株主還元(配当)
配当等の株主還元をまとめました。配当性向を設定しているのはミズホメディー、サワイグループで30%。
ミズホメディー | 内部留保充実などを総合的に勘案して決定、配当性向30% |
武田薬品 | 年間配当180円、自己株式取得も適切な場合に実施。2009年3月期から180円継続 |
科研製薬 | 業績水準に応じた柔軟な配当政策。2017年3月期から150円を継続 |
富士製薬工業 | 安定的な配当、業績動向、内部留保などを総合的に勘案。 |
キッセイ薬品工業 | 安定的な配当、自己株式取得は必要時、機動的に実施。今期配当大幅増80円(前期56円) |
サワイグループ | 安定的な配当、業績、配当性向等勘案。配当性向30%目途 |
業績
今期の予想経常利益では、前期に対して、減益見込みがミズホメディー△2.9%、科研製薬△11.6%、サワイグループは前期の赤字から黒字展開する見込みとなっています。経常利益の増益予想は武田薬品+35.8%、富士製薬工業+8.9%、キッセイ薬品工業は682.1%となっています。
ミズホメディーは減益予想ですが、ウイルスの遺伝子検査キットの需要が予想を上回り、5月には前期に近い水準まで上方修正しています。武田薬品工業は今期、二けたを超える増益予想となっているため、今期は配当性向が100%を下回る見込みです。(前期の配当性向は122%)
※このブログは特定銘柄を推奨、非推奨するものではありません。株式投資はリスクがあるため、投資判断は自己責任でよろしくお願いいたします。
※2022年6月17日時点の情報です。情報はできるだけ正確に確認しているつもりですが、保証するものではありませんのでよろしくお願いいたします。